前回の中編では、社長をめざすビジネスパーソンの準備や資質として、ソフト面の5項目を挙げました。それは(1)人の嫌がることを進んでやる、(2)心身の健康状態を常に維持する、(3)他人の幸せを喜び、不幸を悲しむ、(4)仕事以外の趣味をひとつ持ち、そこでアマチュアのトップレベルになる(5)部下の面倒をよく見る、というものでした。
この後編では引き続き(3)の「他人の幸せを喜び、不幸を…
社長コラム一覧COLUMN
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第65回2022.03.24
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第64回
経営者をめざすビジネスパーソンへ(中編)
前編では経営者をめざす方のために、ハード面としてキャリアやスキルについてお話ししました。中編と後編ではそれと同じくらい重要な「内面的な部分」にスポットを当て、ソフト面として言及してみたいと思います。ここにはハード面と重複する要素もありますが、それだけ大事なものを含んでいるとご理解ください。
さて、経営者をめざすビジネスパ…2022.03.16 -
第63回
私どもTESCOは上級管理職のサーチをボリュームゾーンとして手掛けさせていただいております。そのなかでは事業再生や後継問題を担う社長など、経営トップのサーチも恒常的に経験しています。これらは必ずしもビジネスパーソンすべてになじみのあるものではありません。こうした案件を取り扱っていると「今のところ社長に就任する気はないが、いつかは社長をやってみたい」という、良い意味での野心を持ってキャリアアップに貪…
2022.03.07 -
第62回
以前、このコラムでレファレンスチェックの解説をしたことがあります。今回は独特なノウハウを持っている専門家による採用調査の現場についてご紹介してみたいと思います。レファレンスチェックは採用候補者が指名した前職の上司や同僚などにインタビューし、その働きぶりや性格などを確認するものでした。候補者が指名する調査ですから、ある意味で評価はゆるいものになる傾向があります。その一方で採用調査となると、かなり…
2022.02.08 -
第61回
以前、このコラムでレファレンスチェックの解説をしたことがあります。今回は独特なノウハウを持っている専門家による採用調査の現場についてご紹介してみたいと思います。レファレンスチェックは採用候補者が指名した前職の上司や同僚などにインタビューし、その働きぶりや性格などを確認するものでした。候補者が指名する調査ですから、ある意味で評価はゆるいものになる傾向があります。その一方で採用調査となると、かなり…
2022.01.13 -
第60回
従業員の競合企業(同業他社)への転職を容易に認めたくないのは使用者にとって当然のことといえます。しかし日本は法治国家で、憲法には「職業選択の自由」があり、それが大原則としてすべての法令に優先します。したがって競業避止という条件を前提とした雇用関係であっても、最終的には裁判で従業員の競業への転職は認められることが多く、結果的に従業員が保護されているということを前回ご説明しました。
2021.12.28第59回今回はヘッドハンティングの現場で起きるリアルなエピソードを取り上げてみたいと思います。この業界では日常的にいろいろな切り口のドラマと出会いますが、よく直面するのは競業避止の問題です。これは特に技術者の方によくある話なのですが、入社時に「競合他社に転職しない」という誓約書にサインさせられた方も多いのではないでしょうか。いわゆる競業避止という取り決めです。これは技術者ばかりでなく、上級管理職の方で…
2021.12.15第58回今回は、前回のコラム「動くのが億劫な“ゆでがえる”になるな」をお読みいただいたという前提で書かせていただきます。私は現在、個人が副業を持つことを積極的におすすめしています。副業にはキャリア形成上のメリットがあるとか、本業以外の余暇で自己を充実させるとか、純粋に金銭的なプラスを得るとか、いろいろな目的があります。副業の価値観は人それぞれですので、あえて論評することはありません。私が副業を推奨するの…
2021.11.23第57回2021年9月、日経平均株価が3万円を超えました。9月の半期決算を眺めてみると堅調な会社が多いことがわかります。しかし人々の日常生活、特に賃金と主要企業の業績がリンクしない傾向は続いています。企業の好業績や株価の高騰を不思議な気持ちで眺めている方が多いはず。実感が湧かないというところでしょう。
新型コロナウイルス感染症の流行がはじまってから1年半が経過しました。10月1日には各地の緊急事…2021.11.12第56回ある著名な経営者が経済団体のセミナーで「45歳定年制」に触れ、大きな話題になりました。どのような趣旨で出た話かわかりませんが、おそらく観測衛星を打ち上げたのだろうと思います。終身雇用という概念は過去のものになりましたが、定年制という言葉はよく耳にします。年金支給年齢の引き上げが、この10年ほどホットな話題になっていて、それにリンクしているからでしょう。70歳まで働きましょうという啓蒙が政府からなされ…
2021.11.02第55回東京エグゼクティブ・サーチは、ヘッドハンティングの現場で大企業の社長交代という案件を扱うことがあります。社会的によく知られた経営者に接触を試みることも日常茶飯事です。いわゆるビッグネームの人物は名前が知れ渡っているので、調査、探索、接触は容易です。むしろサーチで難しいのは市場に露出していない「知る人ぞ知る」人物を探すこと。ビッグネームは会社に電話を掛けると秘書が出て、どこそこでお目にかかったな…
2021.10.11第54回ヘッドハンティングの現場において欠かせないツールのひとつが手紙ですが、最近はメールが普及して便利になりました。メールの最大のメリットは、送る側も受け取る側も基本的に気軽だということです。メールを受信しても興味がなければ削除すれば済みます。送り手はその気になれば短時間で多くの人に送信できるので、デジタルな方向に流れてしまうのも致し方ないかもしれません。しかし、純度の高い原理原則が生きているヘッド…
2021.09.29