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社 長 コ ラ ムCOLUMN

第4回
2016.04.20

ヘッドハンターになるための資格

ヘッドハンティングに従事する者を欧米ではサーチコンサルタントまたはエグゼクティブ・サーチコンサルタントと呼ぶようになりましたが、日本では今でもヘッドハンターという呼称が一般的です。このヘッドハンターという職業に就きたい場合、どうすればよいとお思いでしょうか。関連してよく聞かれるのは「ヘッドハンターになるための資格はありますか?」ということです。ヘッドハンティングという業務において、資格はこれまで特に必要ありませんでしたが、実は2016年に法改正があり、キャリアコンサルタントと名乗るためには資格が必要になりました。とはいっても、これはあくまで人材紹介業としてのもので、一定の研修を受け、資格を取得する形になっています。

しかし、実際に現場で活躍しているヘッドハンターの面々を見渡すと、特に資格で仕事をしているわけではありません。欧米の例を見ると、高学歴で能力が高く、企業経営の経験があり、年齢も高めで、それなりのキャリアを積んだ人がヘッドハンターとして活躍しているケースを多く見かけます。日本では年齢層が幅広く、若い人もヘッドハンターとして仕事をしていますが、やはり周囲から高く評価されているヘッドハンターは、一般的、専門的な知識とともに、それなりの経験や実績を持っていることが多いようです。

ヘッドハンティングは資格があるかないかで勝負できる世界ではないのです。私ども東京エグゼクティブ・サーチ株式会社の場合、新卒採用を一度も行ったことがありません。それはアッパー層の優秀な人材にアプローチすることが多いため、やはり社会人として、あるいはビジネスマンとして、高いレベルの要求に対応できる経験豊富なパーソナリティーが必要になるからです。

ちなみに東京エグゼクティブ・サーチ株式会社において、ヘッドハンティング依頼のリピートは約75%あります。これだけ高い信頼をいただき、継続的にお役に立てているのも、個々のヘッドハンターが資格や肩書ではなく、その全人格をかけて業務にあたっているからだと思います。

禅問答のようになってしまいますが、「ヘッドハンターは誰でもなれるが、誰でもなれるわけではない」というのが実際のところでしょう。東京エグゼクティブ・サーチ株式会社も「ヘッドハンターになりたい」という人ではなく、その素養と適性のある人をスタッフとして迎え入れるようにしています。では、ヘッドハンターに求められる素養と適性には、どんなものがあるのでしょうか。次回はそれについて考えてみたいと思います。