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社 長 コ ラ ムCOLUMN

第17回
2018.04.24

敬遠されているセクションに、自分から手を上げてチャレンジする。

春は人事異動のシーズンです。サラリーマンは有効にキャリアを積んでいくために異動という機会をどのように活用したらよいのでしょうか。以前、年収を上げるために「自分から手を上げて人のいやがる仕事をしよう」という提案をしましたが、異動においても同じようなことが言えると思います。

私たち東京エグゼクティブ・サーチのスタッフは、これまで多くの企業の内部事情を拝見してきて、そこで気づいたことがあります。それはどの会社にも「出世コース」、「ライン」、「道場」などと呼ばれる、社内で登竜門として位置づけられているポストやセクションがあるということです。これは事の性質上、社内では噂のような形で知られているものの、社外に信憑性を担保して語られるものではありません。あくまでもクローズな話題であって、客観的に評価するのは難しいものです。しかし私たちはいろいろな会社を観察するうちに、そうした社内の出世コースのようなものを理解するようになりました。

では、それぞれの会社にある出世コースに乗るためにはどうしたらよいのでしょうか。もちろん自分が所属するセクションで目の前の仕事をしっかりこなし、高い評価を積み重ねていくことは大前提です。しかし異動というイベントに際しては、また違った側面からチャレンジができるのではないでしょうか。

会社ごとにカルチャーの違いはあると思いますが、例えば異動にあたって次のように考えてみるのはいかがでしょう。「あのセクションは業績が低迷して社内で非常に厳しい視線を向けられている」というような、自分が着任したら非常に厳しい苦難が予想される部署に対し、積極的に自分から手を上げて、その部門を立て直すことにチャレンジする。そういう姿勢には非常に価値があるのではないでしょうか。

一般的には「あの部署の上司は人徳がある」、「有力者の部下になれば有利だ」、「あの人のもとだと仕事がしやすい」、「あの部署は仕事が容易なわりに給料がよい」など、短期的な損得で異動の希望を出すことが多いようです。しかし、逆に人の嫌がる仕事に積極的に取り組む人が上層部から評価され、社内の人望も得て出世していくはずです。これは人事異動に際して、おすすめしたいひとつの考え方だと思います。

例を挙げると、これまで営業経験のない中堅社員が新しく営業部門に異動するような場合、気後れや心理的抵抗感を感じることが多いようです。しかし営業という部署は商品の流れ、売り買い、数字など会社全体の業務を知っています。今後、社内で着実に出世していくためには、ここに臆せず挑戦すべきではないでしょうか。

また異動先が経理、財務といったセクションであっても同様です。失敗を恐れるのか、このような専門的能力が必要とされる部門を避けたがる人がいます。しかし、そうした行動は上層部には逆効果として映ります。自分の知識や経験が基礎的なところで乏しいと感じているのであれば、たとえ苦難が予想されるポジションでも自分から積極的にアピールして動いてゆくべきです。

他の社員が何らかの理由で敬遠しているセクションに、自分から手を上げて果敢に挑戦しようとするあなたの姿を、上司や役員は頼もしく思ってくれるはず。こうした視点で人事異動への対応を考えてみてはいかがでしょうか。きっと新しい何かが得られるはずです。