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採用難易度:1.0

採用難易度の見方について

2017.12.08 更新分

業界分析レポート(流通・小売・商社)

REPORT

この業界についての分析レポートは2つに分け、最初に流通・小売に目を向けてみたいと思います。

まず販売職を中心とした売り場に近い職種や現場サイドの管理職は、慢性的な人材不足が続いており、解消される兆候は見られません。各社も採用努力を続けていますが、全体的には抜本的な通年・中途採用での採用に苦戦傾向が続き、パート従事者の方の正社員への配置転換などで対応しているケースも多くみられるようになってきました。

これに対し、百貨店・スーパー大手等は、業績面でも緊張感のある厳しい状況下にあり、再編やリストラも活発に行われています。この影響を受けてベテランの幹部社員を筆頭に配置転換や子会社への出向など人件費削減も、相当活発に行われています。

そのため、一部の専門バイヤーなどで他社からの引き抜きなどサーチ手法やブティック型人材紹介会社を活用した採用などを単発で見かけますが、むしろ上述の通り人件費削減に相当の努力が払われている状況です。

キャンディデイトサイドから見ると、特に流通小売の総合職や経営管理職を目指していく方は職種の専門性とのマッチングもさることながら、他の業界と比較しても、特に入社を希望する会社の業績を入念に調査することが大切です。

特に再編が行われた場合、ポスト配分などの影響でキャリアにも不可抗力的に大きな影響が出ることが多いという点は留意すべきでしょう。

企業サイドとしては、古い体質からの脱却・改善を自社のプロジェクトチームなどを立ち上げて試行錯誤が始まっていますが、この取り組みが採用レベルまでに現れてくるのは、まだ相当な時間がかかると考えられます。我々エグゼクティブ・サーチとしても、影響力の行使が限局的な状況が続いている業界です。

また外資系企業は、かつて大挙として日本上陸を果たし、豊富なポジションが生まれ日系の流通小売大手から多くの人材が移籍しました。ただ、進出と撤退が繰り返されたため、近年は希少性が減少し、大きな注目を集めることも少なくなってきました。日本の少子高齢化に伴う内需の見通しの不透明化から外資系企業の進出は、小康状態が続いています。

ただ日本は消費者目線が厳しく、日本市場での成功は他国での成功にも繋がるとの評価もあるためテストマーケティングとして、外資系小売などの日本市場への参入は常に一定数見受けられます。これに際してカントリーマネージャーなどの日本人エグゼクティブの採用ポストも単発で募集されますが、規模拡大の戦略を取らないケースも多いため、ポストの広がりは人材紹介マーケットから見ても限定的に映ります。カントリーマネージャーの年収も1200万から1800万程度に抑えられているケースが多いようで、この待遇面から見ても市場の厳しい先行きが反映されていると考えられます。外資系企業への転身を希望するエグゼクティブの方も、同業他社の企業の業績見通しなどに気を配っておくと良いでしょう。

次に、商社です。

全般的には好業績であり、特に大手総合商社はかなりの長期に渡り好況が持続しています。

キャリアを全体的に眺めると、若い世代の経営幹部抜擢が進みつつあり、キャリアの速やかな上昇も可能な環境整備も整いつつあります。

ただ総合商社も多角化が進み、若手・中堅の幹部社員の登用が定期採用出身者だけでは追い付かない状況です。そのため従来は見られなかった中途採用での、幹部候補の採用活動も活発に行われています。キャンディデイトの年齢層は20代から40代と、巨大企業としては柔軟な採用と言えるでしょう。

また特徴としてはコンサルティングファーム出身者や官僚、医師資格保持者など、かつての戦略コンサルティングファームを髣髴とさせるような、ユニークな属性を持つ方が少なくありません。依然として学歴や経歴、語学力へのハードルは高い水準が求められますが、総合商社を志向するキャンディデイトにとってはチャンスと呼べる環境であると言えます。

キャリアの面から考えても、総合商社出身者を優遇して採用する新興企業なども増加傾向にあり、かつてと比べると大手総合商社は人材の流動性が高まっていると判断できます。

このような好循環を背景に、採用の活況も当分続くと考えられます。

専門商社に関しては、業績を拡大する総合商社との待遇の差も大きく、また語学力の高い人材に対して、あらゆる業界のニーズが高まってきたことと重なり、採用に苦戦する状況はかなり深刻化しているように見受けられます。

定期採用での不充足が続き、幹部候補人材の深刻な不足感から、特に専門商社はエグゼクティブサーチを用いた採用を、依頼されるケースは近年増加傾向にあります。

経営のスピードが速く人材育成に時間や費用を掛けられない専門商社にとっては、即戦力の競合他社からの人材獲得は、効率的なトレンドとなっているようです。

半面、経営体質は古い体質のオーナー企業が多いことも一つの特徴で、企業によって危機感の捉え方にバラツキが大きいようです。

変化の波についていけなくなる専門商社は、業績の下降も急速に進みやすいのでキャンディデイトサイドとしては、企業の体質にもよく目を光らせて企業を選別していくことも重要と考えられます。

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