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コンサルティングCONSULTING

採用難易度:4.0

採用難易度の見方について

2017.12.08 更新分

業界分析レポート(コンサルティング)

REPORT

コンサルティングファーム業界では、リーマンショックの景気回復後の頃から、慢性的な人材不足が続いています。元々景気に敏感で、採用動向、組織計画が連動しがちな業界ですが、プレイヤーの増加や他業界との競合、キャリアパスの特性が大きく変化してきたことに伴い、年々採用が難化しているようです。

例えばプレイヤーとなる企業やファームの数は、カウントの定義にもよりますが直近5年で倍以上に増加しています。以前は世界的なブランドを有するファームを中心に、ネームバリューのあるファームが業界の過半を占める構造でしたが、近年は前述のファーム出身者が立ち上げた独立系ファームの台頭が目立ってきました。新興系コンサルティングファームの業績も、概ね好調で採用に対しても貪欲的です。これらの新興系の旺盛な採用熱が、業界全体の大きな採用需給ギャップを生じさせている一因であると考えられます。

またコンサルティングファーム出身というキャリアパスの特性の変化も、同業界の採用に影を落としています。戦略コンサルティングファーム出身という希少性は失われつつあり、世界的なファームの出身者が、若くして大企業の経営幹部に迎えられ、華々しく紙面を飾るという例も最近は減少しているようです。現在はファーム出身者が事業会社の幹部候補として、以前ほど必ずしも高い評価を得ているとは言えないのが現状です。

そして候補者側からみた他業界との競合も、近隣業界とされてきた大手シンクタンクやSIer以外でも、従来の垣根を超え激しさを増しています。21世紀初頭に訪れた戦略コンサルティングファームブームの終焉に伴い、候補者は外資系を中心とした金融機関や、成長著しい新興企業を、次のキャリアの候補として同列に捉える傾向が強くなってきました。

コンサルティングファームに関心を持つ候補者は、経営中核への興味を強く内包しています。巨額の資金力を持つファンドやそれを抱える外資系金融機関は、株の資本構成を変えることにより経営に大きく関与し、経営企画部門やコンサルティングファームでは考えられない短い時間軸での、改革や事業創出を行うことが可能です。このため優れた候補者を中心に、自らのキャリアポートフォリオへ外資系金融機関の経験を加えることに積極的です。

他方で積極的に上場を行うトレンドも広がり、エグジットの手段としてIPOがより身近なものになってきています。それにより上場を見据えた新興企業の数も増加し、それらのスタートアップ企業の経営幹部というキャリアパスも、広く知られるようになってきました。上場達成に関わる経験は貴重で経歴のハイライトに相応しいものであり、同時に報酬やその後のキャリアパスも期待できるため、候補者にとっては魅力的な選択肢の一つとなってきています。

このような複雑な要因による採用難化を、コンサルティングファーム側も半ば自覚しています。それを克服するために、現実的で実需に基づいた採用方針や、ユニークな背景をもつ候補者にも裾野を広げ、創意工夫を施した人材層の獲得を試みる動きが一部には広がりつつあります。

例えば、以前は事業会社の経営企画部門在籍者が主な採用ターゲットでしたが、最近は営業やマーケティング等に代表されるビジネスのフロント経験者を求める傾向が強くなってきました。また国家公務員に代表される公的機関、国際機関の在籍者、医師免許や法曹資格取得者など有資格者の専門家を呼び込み、独自のソリューションを提供しようとするトレンドも近年の興味深い特徴の一つです。

それに限らず、この業界の特徴でもあった高水準の学歴、語学力等の資格要件も徐々に緩和されつつあります。一部の世界的コンサルティングファームを除くと、特に語学力を必須条件として問われることは少なくなってきました。

これらは慢性的な人材不足が主因ですが、日本の大手企業を中心とした市況の回復基調が底堅いことも一因です。これにより国内で完結するプロジェクトの割合は多く、語学能力に関わらずプロジェクトに問題なくアサインできる状況のため、語学等の要件を緩める現象が起きているものと推測されます。

以上のように採用へのユニークな取り組みを各社は行っていますが、特に新卒5年前後のアナリスト層及び、35歳から40歳前後のマネージャーやシニアマネージャー等のプロジェクトの中核を担う人材の不足感は、以前根強いようです。このレイヤーは流動性が低いというより、業界の膨張に比して流出者の割合が多いといった表現が正確だと考えられます。流出者の行先の多くは、事業会社のミドルクラスであり、コンサルティングファームが転職の選択肢から外れてしまうというのが現状です。

前段の理由に加え、ハードワークやアップオアアウト等の属性も忌避される時代背景もあり、相対的な求心力が低下しているといえるでしょう。

その主因をより詳細に分析し、有意の人材の登用を図るためには、リテーナー型のサーチが効果的です。リテーナー型サーチは、プロジェクトの中核を担う優れた候補者を調査しリストに落とし込むことをベースに、採用へのフェーズを進捗させます。そして求める人物像を明確に定義し直接コンタクトすることで、同業界での確かな実績を持つ人材に対してサーチ、ヘッドハンティングすることが可能です。

もちろん個別のサーチの成否は、候補者個人の展望や状況に左右されますが、副次的には採用の潜在的な課題を探る貴重なインタビューの機会でもあります。上記レイヤーの採用への手詰まりを感じている場合は、これらのサービスやコンサルティングへの投資を検討してみてください。

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